一口でもダメ?「妊娠中の飲酒」

妊娠したら禁酒しないといけないのでしょうか。
一般的には、妊婦=お酒を飲まないということになっていますよね。
お酒が大好きな人が妊娠を機にすっぱりお酒を辞めたという話もよく聞きますが、やめられないという人もたくさんいます。
産婦人科のお医者さんも先生ごとに見解が違います。
最終的には自己判断なのでしょうが、そのために知っておいてほしいことをまとめました。

妊娠中の飲酒について

妊娠中は口にしたものが、赤ちゃんに届けられてしまいます。
栄養バランスの取れた食事をとることはもちろん、タバコも胎児に影響がでるという研究結果が報告されています。
では、お酒はどうなのでしょうか。
「酒は百薬の長」といわれていますので、少量ならかえってよいのではと思いがちです。
健康な赤ちゃんを授かるために、正しい知識をきちんと知っておきましょう。

飲酒によるリスク

妊娠中の女性がお酒を飲むことによって、どんなリスクがあるのでしょうか?
妊娠中に摂取した栄養素は、胎盤をとおして赤ちゃんにおくられます。

妊婦が病気になった場合に、胎盤はウィルスなど有害なものを胎児に送らないようにカットしてくれるフィルターのような働きをしてくれますが、アルコールは胎盤でカットされず、そのまま胎児に送られてしまいます。
しかも、胎児の肝臓は未熟なため、アルコールを分解できずにずっとアルコールが残った状態になってしまうため、胎児の発育に影響が出てしまうのです。

代表的なものに「胎児性アルコール症候群」というものがあります。

胎児性アルコール症候群の主な症状としては

  • 成長の遅れ
  • 中枢神経の障害
  • 特異顔貌

などがあります。

成長の遅れ

低体重・低身長などの発育の遅れが見られます。
データでは、アルコールを摂取してない母親から生まれてくる赤ちゃんよりも5~10%ほど小さく、産まれてからの成長も遅くなる場合が多いと報告されています。

中枢神経の障害

注意欠陥や多動性障害(ADHD)が報告されていますが、軽度の場合は症状に気づかず成長していくことも多いようです。

特異顔貌

平たい顔つき・鼻が低くて小さい・唇が薄い・頭が小さい(小頭症)・顎が小さく、かみ合わせが悪くなり下顎が大きく発達する等。

これらのリスクは、アルコールを完全に飲まなければ回避できるリスクです。
また、お酒を飲むと必ずこうなるというものでもありません。

安全な酒量とは

妊娠中の飲酒には、明確な目安が存在しません。
科学的に「このくらいの酒量までなら安全」というデータはないそうなのです。
そのため産婦人科医によっても意見は様々で、妊娠中にお酒を飲んでいたけど問題なかったという話も聞きます。

良く聞く目安は、妊娠初期は一日にグラス1〜2杯程度、後期はグラス1杯だけなら大丈夫というものです。
ですが、この目安には特に根拠はないようなので、自己判断は避けたほうが良いと思います。
なぜはっきりとした安全な酒量が分からないかというと、個人の体質・代謝の差が大きいため解明されていないのです。
妊娠中の女性のアルコール耐性の差によって、血液の中のアルコール濃度は変わってきます。
アルコール耐性が高く肝臓の分解能力が高い場合は、血中アルコール濃度は低くなります。
つまり「妊娠中も飲んでいたけど特に問題なかった」という人は、アルコール耐性の個人差によって、たまたまなんのトラブルもなく赤ちゃんを産むことができただけであり「自分も大丈夫だろう」という安易な思い込みは危険です。

まとめ

飲酒によって胎児性アルコール症候群などのリスクが発生します。
個人差があるため、現在は明確な酒量の安全ラインは存在しません。
飲酒は避けたほうが無難ですが、禁酒によってストレスを感じてしまう場合は、かかりつけの産婦人科医に相談してください。

[goranking]

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