精子が少なくても自然妊娠できる?「乏精子症」

日本は不妊治療において、女性を重点的に治療する傾向がありました。
しかし近年、不妊の原因の男女比はほぼ同じぐらいであることが分かってきました。

一日でも早く子供を授かるためにも、女性と同じように男性も不妊治療を受けるべきだと思います。

男性の不妊症の原因の90%は、造精機能障害(精子を作る機能に問題がある場合)です。
その造精機能障害のなかでも一番多いのが、乏精子症です。

乏精子症の症状とはどのようなものなのか、原因、妊娠の可能性などについてまとめました。

乏精子症とは

1ccあたりの精子濃度が1500万以下の場合に、乏精子症と診断されます。
自然妊娠には精子が1ccあたり4000万以上が理想とされますので、だいぶ精子の数が少ないことになります。
精子の数だけではなく、精子の運動率も合わせて判断します。
精子の運動率とは、精液の中の精子の運動を数値で表したものです。
妊娠に必要な精子の運動率は32%が最低のラインと言われています。
つまり、精子の数が少なくても精子の運動率が高ければ自然妊娠の可能性もあるということですので、精液検査によってどのような不妊治療をおこなうか判断をします。

乏精子症の原因

乏精子症の原因としては、精索静脈瘤・造精機能障害などですが、はっきりとした原因が分からない場合もあります。
精索静脈瘤は精巣からの血液が滞りこぶのようになるもので、男性の約20%にみられる症状です。
精索静脈瘤があると陰嚢があたためられてしまい、精子が作られにくくなります。
精液検査や触診、エコーなどで精索静脈瘤かどうかを確認します。
精索静脈瘤の治療法としては、漢方薬やビタミンEなどの投薬と同時に人工授精をおこないます。
人工授精での妊娠が困難な場合は、体外受精をおこないます。

もう一つの乏精子症の原因は、造精機能障害です。
造精機能障害とは、精子を作り出す機能に何らかの問題がある状態です。
高熱が出る病気による精巣炎、精巣が陰嚢内におりてこない停留精巣などが影響することもあります。
精液検査や触診、ホルモン検査などで造精機能障害を診断します。
造精機能障害の治療法としては、漢方薬やビタミンEなどの投薬と同時に人工授精をおこないます。
人工授精での妊娠が困難な場合は、体外受精をおこないます。

妊娠の可能性

乏精子症は、精液中の精子の濃度が低い状態ですので、自然妊娠は難しいと考えられています。
ただし精子の状態は一定ではなく、一回の精液検査では判断はできません。
何回かの検査を経て、自然妊娠が可能かどうか判断します。
精子の運動率が高ければ、自然妊娠の可能性もあります。
ただし精子の数が多いほうが授精の確率が上がるので、乏精子症の場合の自然妊娠率は低いと言えます。

まとめ

乏精子症は、精子の数が少ない症状です。
自然妊娠の確率が低いため、パートナーの女性の年齢なども考慮して不妊治療をおこないます。
投薬などで精液の質を改善し、精子の濃度により人工授精・体外受精・顕微授精とステップアップして不妊治療をおこないます。
精子の数が少ないため、受精率が低く妊娠にいたることが困難ですので、医療の手を借りる不妊治療が有効です。

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